船橋市消防車が海を渡りミクロネシア連邦で新たな任務へ
~船橋市とミクロネシア連邦の“絆 Kizuna”で実現~

 20年間にわたり市民の命と財産を守ってきた船橋市消防局の消防車(ポンプ車)1台がミクロネシア連邦チューク州に贈呈されることになりました。つきましては、3月23日(水)に船橋市消防指令センターで贈呈式を行います。

 今回の贈呈は、市内で20年余りミクロネシア連邦と船橋市の懸け橋として活動している私どもNPO法人ミクロネシア振興協会が、ミクロネシア連邦で不足している消防車両を譲渡いただけないかとの要望から実現しました。

 これまでミクロネシア連邦と船橋市は、ミクロネシア振興協会の仲介のもと、チューク州ザビエル高校の生徒が市立船橋高校に留学体験学習やクラブ活動に参加するなど交流を深めており、この国際交流はミクロネシア地域では“絆 Kizuna”と呼ばれています。

 贈呈される消防車は、平成14年から20年間使用し船橋市での任務を終えていましたが、海を渡り新たにミクロネシア振興協会の「ミクロネシア連邦チューク州との懸け橋となるプロジェクト—絆シリーズ2022-4」によりミクロネシア連邦チューク州市民の命と財産を守る任務に就きます。日本からチューク州までは、協和海運(株)の支援を受けて運ばれます。

 ミクロネシア連邦(正式国名:The Federated States of Micronesia 以下、FSM)は、北半球南太平洋のミクロネシア地域の真中で日本の真南に位置する国です。日系人が全人口(≒11万人)の3割程度と聞いています。

 FSMの初代のNakayama Toshio大統領はチューク州出身で、日系の方です。 チューク州は、FSMの4州(パンペイ州、コスラエ州、ヤップ州、そしてチューク州)の一つです。

 チューク州は1945年以前、トラック諸島と呼ばれていました。1945年以前のミクロネシア地域(現在のパラオ、マーシャル、キリバス、ナウル、サイパン諸島、そしてミクロネシア連邦の国々)は、国際連盟の委託を受けた日本の委任統治領(委任される前は、スペイン、ドイツの植民地)でした。

 チューク州のチューク環礁内にある多くの島々の中のジープ島は、日本ではダイバーの方々に大変人気のある島です。

 紺碧色の海、ココナッツ椰子の樹、天国に一番近い島々、逞しく働く人々、産業は漁業を軸に、観光などです。

 日本とは、“KIZUNA:絆” (外交用語にもなっています) このフレーズで結ばれています。

 東日本大震災のときは生徒たちが街頭でカンパを呼び掛け、支援して頂きました。

 船橋市は、チューク州にあるザビエル高校の生徒たちの夏の研修受け入れをして頂きました。市立船橋高校にはお世話になりました。

■NPOミクロネシア振興協会・・・

 NPOミクロネシア振興協会は、このミクロネシア連邦・パラオ共和国・マーシャル諸島を主な活動域としています。そしてミクロネシア連邦と日本国の認証(2001年)を受けた非営利組織です。

 その活動は、ミクロネシア地域と日本との相互交流と大いなる自然・環境を大切にした活動、そして生活基盤に関わることの相互支援を軸にしながら、身の丈の取り組みをしています。

 特にミクロネシア連邦とは任意団体当時を含めると20数年にわたる交流の歴史があり、“絆”を大切にした活動をしてきました。