NEW! 国連エコノミストのミクロネシア便り No.8

前号では、魅力的な観光資源や豊かな漁場があるにも関わらず、これらがなかなか産業として発展していかないのはなぜなのかについての考察が展開されましたが、今号ではさらに深く、ミクロネシア連邦ポンペイ州の経済状況と課題を分析しつつ、自立的で持続可能な経済発展戦略の方向性を探るものとなっています。
産業分野として、基本的には観光業が有望のようですが、それを持続的に発展可能な産業として育成していくためには、様々な物理的インフラの整備だけでなく、サービスやソフト的な面での対応など多くの課題もあることが見えてきます。

観光業による経済的効果や、実現のための課題など、極めて多面的に具体的な数字を交えながら丁寧に分析されていますので、大変貴重な知見を得られるものと思います。

〔本文冒頭より抜粋〕
本稿では、筆者が現在駐在しているミクロネシア連邦ポンペイ州において、地域の自立的かつ持続可能な発展を実現し、次世代へと継承していくための方策を探ってまいります。国や地方の発展には多様な要素が関与しますが、筆者はまずポンペイ島内における財源確保の可能性に着目し、次にそれを支える社会・民間資本の拡充に焦点を当てます。本稿の議論は筆者自身の現地での観察、関係者との対話、ならびに関連書籍(主要参考文献は稿末参照)から得た知見に基づいています。・・・

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